満月の謎!その影響は人体を脅かす?

突然ですが、私はわりと、
オカルト好きだったりします。

子供の頃はその手の本を読み漁り、
大人になった今でも、関連のテレビ番組は、
ついつい録画して見たりしています。

そんな中、不思議な現実感を持って語られる、
話がありました。

それが、満月に関する話でした。

曰く、
満月の夜には、悲惨な事故が多くなる

曰く、
満月の夜には、凄惨な殺人事件が多く起きる

そんな類の話が、時に猟奇的に、
時に神秘的な響きを持って、
私を魅了しました。

大人になって久しく、
そんな話は忘れていましたが、ついこの間、
この事を思い出させる出来事がありました。

そう。
世間でも話題になった、スーパームーンです。

これの話題に追従する様に、
かの類の話が、巷に流れていたのです。

幼い頃は、ただ不思議な出来事として、
受け入れていましたが、大人になった今、
それを追求したいという思いを抱きました。

調べてみよう。
そう思い、パソコンを起動させました。

これは、その時のお話です。

満月と伝説

ここからしばし、
自前の知識による話になりますが、
お付き合いください。

昔読んだ書籍の内容なので、
定かでないものもありますが(笑)

人間の歴史において、
神秘的な存在とされてきました。

特に、月が真円を描く満月には、
人間や生物に何かしらの影響を与える力が、
あるのではないかと考えられていました。

その考えが如実に表れているのは、
狼男の伝説でしょう。

満月の夜に、人間が狼へと変身して人を襲う、
と言った類の話ですが、似た様な伝説は、
世界各地にあります。

マイナーな所では、ヒョウ男や、
ハイエナ男と言ったものがある様です。

そういった伝説は、もともと満月の夜に、
精神異常や、てんかんを起こす人間が、
多かった事に
由来するとも言われます。

精神疾患等で、
変わった行動を取る人間の姿。

確かにそれは、
科学知識の乏しかった時代の人々にとって、
獣のそれに見えたのかもしれません。

また、殺人事件や人身事故等が、
満月の夜には増加すという説
もありました。

事実とするなら、それらの事も、
狼男の類の伝説の流布に、
拍車をかけたのかもしれません。

やがて科学が発達してきて、
人の視線はより高みを見る事が、
出来る様になりました。

そんな中、満月と人体との関連性を、
突き止めようとする人々が出てきたのは、
必然だったのでしょう。

満月と人体の関係

満月と人体の関係において、
第一に考えられたのは、潮汐現象
つまり、潮の満ち引きです。

ご存知のとおり、海の水は月の引力によって、
満ちたり引いたり
します。

そして、その影響は満月の時に最大となり、
大潮干潮を起こします。

これと同じ事が、人体でも起こるのではと、
考えられたのです。

人体のおよそ75%は水で出来ています。

この事から、人間の体内でも満月によって、
潮の満ち干きが起き、それが精神や肉体に、
影響を与えている
のではと考えられたのです。

海で起こる潮の満ち干きは、
大規模な現象です。

それは、地球の一つの面と、他の面における、
重力の影響の差異が原因です。

けれど、人体に関しては、
表側も裏側も測定出来る様な月の重力の違いは生じません

大きな湖でも、潮汐はごく小さなものです。

例えば、アメリカ海洋大気庁によれば、
五大湖でも約5cm以上の潮汐が起きる事は、
ない
そうです。

これら五大湖に比べて、
なお小さな人体では、
影響は更に微小なものになるでしょう。

加えて言えば、世に存在する物質の全ては、
自身が重力をそなえています

それを考慮に入れて、計算したとします。
その計算に、赤ちゃんを抱いた母親を、
当てはめてみましょう。

すると、母親は月が赤ちゃんに及ぼす潮汐力、
それの、1,200万倍の力で、
我が子を引っ張っている事になるそうです。

しかし、お母さんに抱かれる度に、
赤ちゃんが異常をきたすなんて話は、
聞いた事がありません。

そもそも、潮の満ち引きは地球全体で、
例外なく起こります。

そして、身体が75%の水で出来ている事も、
人類全て共通です。

全てに等しく起こる潮汐が原因とするなら、
それによる異常も、全ての人間に、
等しく起こらなければいけない筈です。

この様に、
これまで満月と人体の関係においては、
多くの研究がなされてきました。

けれど、その大半は、
月との関連性を見出す事が出来ませんでした。

また、あるとされた研究でも、
後に調査の欠陥が発見されたり、
再現性が得られなかったりしています。

結局、信頼性の高い研究からは、
満月と人体の関連性は、
ほとんどない事が明らかにされています。

まとめ

この様に、満月による人体への影響は、
ほぼない
と考えていいかと思います。

それでも、
多くの人が古来からの伝説に思いを馳せ、
月を見上げる事に変わりはないでしょう。

それ自体は、決して悪い事ではないし、
むしろ夢やロマンに溢れる事です。

けれど、こう言った伝説には、
必ず負の面が潜んでいます。

精神疾患を患った人や、
図らずも事故を起こしてしまった人への、
偏見や蔑視がそれです。

現代に生きる私達は、そう言った伝説の、
負の面に惑わされる事なく、満月の輝く面を、
見つめ続ける必要があると思われます。

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