「デビューのきっかけ?原宿を歩いていたら、
スカウトされたんです」
つい先日も、とある女優さんが、インタビューで、
こう答えているのを、目にしました。
スカウトされて、夢の芸能界デビュー。
芸能界へ入るには、王道と言える方法かもしれません。
でも…。
いざ本当にスカウトされたとしたら、すぐに、信用できますか?
私には全く縁の無い話なのですが、奇しくも、
知人がスカウトを受けた事がありました。
その時に、改めて思ったのです。
芸能スカウト…侮れぬ!!と。
原宿は危険地帯!?
多くの芸能人がスカウトされたとして有名な、
原宿はまさに、スカウトのメッカ。
芸能界入りを目指す子が、スカウトされたいがために、
原宿をウロウロする、ということも、少なくありません。
同時に、多くのスカウトマンも、目を光らせながら、
ウロウロしています。
しかし、この時に注意しないといけないのは、
原宿に存在するスカウトマンの多くは、お金目的の、
悪徳業者である、ということです!
実際に、冒頭に挙げた知人が受けたスカウトは、
残念ながら、きちんとした芸能事務所ではありませんでした。
では、知人はどのようにスカウトを受けたのでしょうか?
とあるスカウト体験記 Mの場合
その日、知人(以下M)は、原宿の竹下通りを、
一人で歩いていました。
ちなみに、Mの外見は、キレイ系の美人さん。
背はさほど高くありませんが、すらっとして、
長くて艶のある黒髪が、印象的な子です。
ぶらぶらしているところに、いきなり声を、
かけられたのでした。
「すみません。芸能界に興味ありませんか?」
声をかけてきたのは、細見のスーツを着こなした、
若い男の人。
「しばらく見てたんですが、すごくキレイだし、
雰囲気あるなと思って。」などと話を続け、
一度事務所でお話しませんか?と言われたそうです。
Mが戸惑っていると、パンフレットを差出し、
「○○さんも、□□さんも、うちの事務所なんですよ」
見てみると、テレビや映画にもよく出ている、
有名な女優さんや俳優さんの名前が載っていて、
ちゃんとしたところなのかな?と思わせるものでした。
少し心が揺らいだMは、話だけでも聞いてみよう、
と、事務所までついていくことにしました。
そこで聞いた話は、その事務所に所属するために、
7万(!)かかり、宣材用の写真代が3万円、月々のレッスン代が、
2万円かかる、ということでした。
そこで、お金にシビアなMは、すっと目が覚めたようで、
「すいません。そこまでして入るつもりはないので、
帰ります」
と、言い切って事務所を後にしたそうです。
こんなスカウトは要注意!
その話を、Mから聞いて、二人して色々調べてみました。
そこで分かったことは、以下に該当するスカウトは、
あまり信用できない、ということでした。
- 名刺を渡さない・持っていない
- 声をかけたその場で写真を撮ろうとする
- 個人情報などを書くように促される
Mの場合は、名刺ももらい、パンフレットも、
キチンとしており、全くのインチキ事務所、
というわけでは、ありませんでした。
Mをスカウトした事務所は、いわゆる、
エキストラ事務所と言われるもの。
所属しても、ほとんど芸能の仕事は来ず、ただ、
高額なレッスン料を、払い続けることになる可能性が、
高いところです。
スカウトされたら、まず一番に聞くのは、
どこの事務所か、ということ。
そして、所属している芸能人を確認することです。
Mの場合は、有名な芸能人の名前を挙げられましたが、
調べてみると、それは全くのデタラメでした!
こうしたエキストラ事務所では、過去のわずかな期間、
在籍していた芸能人でも、さも現在も在籍しているように、
見せかける場合があります。
あとは、必ず、その場で決断をしないことです。
一度家に帰り、両親や親しい人に、相談することです。
ここで、その場で決断を促すような事務所は、
間違いなく悪徳です。
また、その場で写真を撮ったり、個人情報を、
書かせたりするのも、悪徳スカウトマンです。
それらの写真や情報は、悪用される危険性があります。
Mは、もともと芸能界にも興味は無かったし、
冷静な子だったので、即座に正しい判断が、
できました。
それでも、Mはこう言っていました。
「全く興味が無い私でも、スカウトされたら、
悪い気はしなかった。話も上手だし、本当に、
デビューできるのかな、って少し夢見ちゃった」
芸能界に入りたい、と夢見る子をターゲットにする、
悪徳スカウトマンが、存在するというのが、
悲しい現状。
ですが、冒頭にも挙げた通り、スカウトされて、
実際にデビューを果たしている芸能人がいることも、
確かです。
実際に、何人もの芸能人が在籍している大手芸能事務所や、
規模は小さくても、少数精鋭で、きちんと芸能活動を、
サポートする事務所も存在します。
お金を取らない、考える時間をくれる、連絡先をちゃんと、
教えてくれる。
少なくとも、この3点が揃っていないと、信頼できる事務所とは、
言えないでしょう。
未成年ならば、必ず親に話を通そうとするはずです。
本当に、将来性を見出されてスカウトされたのならば、
事務所が欲しいのは貴方という存在であって、お金では、
ありません。
騙す人間がいるのも事実ですが、そうではない可能性も、
少なからずは、あるのです。
夢の扉は、存在しないとも、言い切れないのですから。