絵の具、というと図工や美術の時間に
使った思い出のある人、多数では?
絵の具は様々な色があり、年々新色が
登場しているような気がします。
ですが、登場する一方で消えていった色も
ありますが、知っていますか?
「最近の絵の具って肌色って呼ばないのね
子供もこれは『ペールオレンジ』だよって
言うの…肌色、よね?」
そう、相談してきたのは知人のA子さん。
肌色、昔懐かしい色の名前ですがそれはもう
この世にはない色ですが、知らないって人も
A子さんのようにいらっしゃるでしょう。
と、いうわけで、肌色って今は何色?
実は結構前から消滅している色名でした
というのを語っていこうかと思います。
肌色ってそもそもなに?
これは日本語における、独特の表現ですね。
肌色、そのまま肌の色として昔から使われて
きましたこれは、日本人の平均的な肌の色を
美化した色になります。
ちなみに外国、英語圏の国ではこの色は
『フレッシュ』と呼ばれ、主に肉色と
訳されます。
肉色、なんだか怖い色っぽいですが、コレは
鶏の肉の色、だそうです。
この色を肌色、などと言ってしまっては
諸外国ではそれこそ、訴えられる可能性すら
ありえてしまいます。
なので、日本に昔はあった肌色は
国際色を極めるにつれ、だんだん消滅して
いったと、こういうことです。
どうして肌色はいけない?
この、どうしては簡単に言ってしまえば
肌色、というのは差別用語になってしまう
危険性があるから、いけないのです。
「差別?どうしてそこで差別が出るの?」
「人間っていう生き物は他の動物と違って
国によって肌の色が違っているよね?」
「……ああ、そういうこと?」
そういうことなのです、日本が単一民族
であった、古き時代には白人だの黒人だのは
ないものでした。
なので、日本国内では肌の色は一色で
表せてしまっていました。
ですが、国際色が強くなってきた1999年頃から
同じ人間でも肌の色が違う人々がいる、そういう
認識から、この肌色表記は差別になる。
と、そういうことを考えた鋭いお方が
いたようで、そこからだんだんと肌色という
表記は消えていったようです。
私が子供の時には、まだ肌色文化が残って
いたように思っていましたが、田舎だった
だから、国際化が遅かったのでしょうか?
都会な地域では、私と同年代の人でこれを
この色を肌色とは言わないようです。
では何色か?
これは、冒頭で知人の子が言っていたように
ペールオレンジ、が一番、今多い表現だと
思います。
もしくは薄橙、とかライトオレンジなんて
いうのもあるそうですので、家庭にある
絵の具ないし、色塗り小物を見てみては?
私が調べた中で面白かったのは、フェリシモ
これの500色色鉛筆のそれっぽい色が、こう
名付けられていました。
『ポンパドゥール夫人の笑顔』、って
なんだそりゃ、笑顔って色にしても
いいのか?
なんとも、ユニークです。
さいごに
さて、肌色を今時は呼び方が違うのさ~
というので語ってみましたが、30代、40代の
パパママ世代には淋しい限りですね。
ずーっと慣れ親しんだ肌色がいつの間にやら
こじゃれたような、よくわからないような
名前に変更されていた、というのは。
まあ、色々と問題があるのでしょうし
私的には、そこほどショックなことではない
ですので、ね?
「うーん、複雑だなぁ、それ言っちゃうと
空色も水色も正確には違うってことでしょ?
国際社会の事情でもめんどくさいね」
A子さんはそんな風に言いつつも、納得
してくれた様子でしたので、これは
一件落着、というわけですかね?
私も母がそう言っているので、肌色で
通してきましたが、これを機に肌色発言は
やめて、今の呼び方でいこうと思いました。