三葉虫に残る靴底の化石、アンティキティラの機械。
この世の中には、どう考えても説明のつかない
不思議なことがあります。
それは、タイムスリップ。
近頃取りざたされたのは、
チャップリンの映画に携帯電話とおぼしきもので
話しをしながら歩く女性が写っているとか。
1900年代はじめに、ベルサイユ宮殿を訪れた女性2人が
小トリアノン宮殿でマリー・アントワネットに出会った
話しも有名ですよね。
過去や未来を覗き見るなんて、
怖いような、ワクワクするような。
実体験は、なかなか難しいので
小説で楽しみましょう。
タイムトラベルを扱った
おすすめ小説をご紹介します。
日本の小説おすすめ
小学生のときに読んだ
「時をかける少女」筒井康隆
忘れられない本です。
物語に出てくる「ラベンダーの香り」を
本当に知ったのは、大人になってからでした。
胸がキュンとなる青春小説でもありますね。
お話しは、もっと壮大な歴史小説になりますが、
「君の名残を」浅倉卓弥
タイムスリップする主人公たちは、
やはり高校生。
日本史に弱い私が、平安末期の歴史を
やっと理解できました。
これは、イチオシです。
あちこちのブックレビューでも
評価の高い小説です。
そして泣けます。
「蒲生邸事件」宮部みゆき
大学受験に失敗した青年が、タイムスリップしたのは
昭和のはじめ頃。
2.26事件に遭遇します。
これも面白かったです。
ミステリーとしての要素もあります。
もう一度、読みたくなってきた。
「地下鉄(メトロ)に乗って」浅田次郎
こちらは大人のタイムスリップのお話しです。
映画にもなりました。
60年代はじめあたりにタイムスリップする
設定が、いやに懐かしさがこみ上げて。
どれも心に一抹の寂しさを残す
ストーリーです。
翻訳物のおすすめ
海外のタイムトラベル小説
オススメです。
「ゲイルズバーグの春を愛す」ジャック・フィニィ
タイムスリップをテーマにした
短編小説集です。
表題の小説は、古く美しい街を愛する心が
不思議な奇跡を次々と起こすというもの。
「愛の手紙」では、
アンティークの机が取り持つ
恋愛ストーリー。
泣かせます。
「ある日どこかで」リチャード・マシスン
ラブストーリーです。
昔映画化され、クリストファー・リーブが
主演しました。
古いポートレートの女性に恋した青年が
手を尽くして彼女に会いに行きます。
「時の旅人クレア アウトランダー」
ダイアナ・ガバルドン
シリーズ化したアメリカのベストセラー小説です。
各国語に翻訳され、世界中で読まれています。
第二次世界大戦が終わり、2度目のハネムーンに
夫婦が訪れたのは、スコットランドのストーンヘンジ。
妻のクレアはそこで200年前に
タイムスリップしてしまいます。
めちゃめちゃかっこいい
スコットランド人男性にすくわれます。
ロマンス、歴史、ミステリー。
いろんな要素が入っています。
最後にイチオシです。
「ドゥームズデイ・ブック」コニー・ウィリス
ウィリスはアメリカの宮部みゆきとも呼ばれますが、
小説の緻密さでは、並ぶ人はないと思います。
近未来のオックスフォードから、
歴史調査で14世紀に赴く史学生。
微妙なズレが生じ、なんと黒死病に直面することに。
こちらも泣ける傑作です。
史学生タイムトラベルはシリーズとなって
何作か出版されています。
「犬は勘定に入れません。
あるいは消えたヴィクトリア調花瓶の謎」
こちらは、ウィリスのタイムトラベル喜劇です。
タイムスリップ小説で、
過去に旅してみるのは、いかがですか?